90億の神の御名

この世界のほんの些細なこと

思い込みと混乱

学生時代に友達と行った韓国のコンビニで文字は読めないながらもパッケージ写真を見て「アーモンドポッキーだ」と買って食べたらプルコギポッキーだった。
口に入れた瞬間、私の頭の中で、読み込み中アイコンの輪っかがカラカラカラと回り始めた。おそらく表情は消えていたはずである。

またある時、普段アイスコーヒーを入れているガラスのボトルに、その日に限って母がめんつゆを入れた。
学校帰りの私はアイスコーヒーだと思い込んでグラスに注いだ後に牛乳を入れ、カフェオレにしたつもりだった。
一口飲んで、何が起きたのか分からず、アメリカ映画のようなエマージェンシーコールが大音量で脳内に鳴り響いた。

これも学生時代の飲み会。宴もたけなわで浮かれた仲間たちの中で、ウーロン茶を頼んだ私は顰蹙を買う。私がトイレに立った隙に彼らがしたことは、水に醤油を混ぜたものを「はい、ウーロン茶」と差し出すことだった。
疑いもなく飲んだが、即座に吐き出した。恥も外聞も、混乱には勝てないのだ。

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これら3つの事例からわかることは、人間は思い込みの生き物であり、その思い込みを物の見事に裏切られると完全なパニック状態に陥るということでありますね。
あの「何が起きたかわからない」感じ。「目を白黒させる」という表現の適切さ。あれこそが「パニック」というものなのですね。

アートブレッドファクトリー東京店(新宿区市谷薬王寺) 薬王寺クリームパン 150円
パン:なんか不思議な味。塩気?薬っぽい?肉まんの皮みたいな。
クリーム:たっぷり。とろとろ。くせがない。
☆☆☆

携帯をいじりながら、何の気なしにこのクリームパンを一口かじって、へ???と奇声をあげそうになった。
パンを凝視してからもう一口。・・・・・なんだ?なんだ、なんだ、なんだ?
何かこう、バジルのような?塩のような?薬のような?揚げていないピロシキのような?
もっちりしたパンは、なんとも理解しがたい味がした。

だがな。
あれだけの修羅場をくぐってきた私はこれしきの事ではパニックにならんのだよ。
すまんな、坊や。