読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

90億の神の御名

この世界のほんの些細なこと

何も足さない。何も引かない。

泡沫 ごはん

「変わったものを見かけたら必ず食べてみる」とか「新商品は必ず試してみる」という人は結構いると思う。
友人の中にも、旅行で見かける度に「わさびラムネ」やら「くらげアイス」「イカ墨ソフトクリーム」などを嬉々として購入する者がいる。そして一口食べた後に微妙~な顔をして言うのだ。
「なんでこういうの作ろうと思うんだろうな。必要ねえよな」
・・・お前のような者が喜び浮かれて買うからだろうよ・・・。
また、新商品を必ず買ってみる同僚は、ジョージアの抹茶コーヒーだとか午後の紅茶ダージリンスパークリングを飲んでは「うーん・・・、まずくないけど、一緒である必要がない!?」などと言う。
まあ、そうだろう。必要がないからこそ、今まで存在しなかったのだろう。

しかし、そう考えると、食べ物における「必要性」って一体何なんだろうか。

f:id:mame90:20130427135126j:plain※これはCoCo壱番屋メンチカレー

以前に飲み屋でカレーの話をしたら、店長の女の子がニコニコしながら「納豆入れてみてください。あれマジで美味しいですよ!」と言い出した。「え!!納豆!?」と驚愕していると、周りの子達が口々に言う。
「イヤ、マジ、アレはうまいッス!絶対試して下さい」
ココイチでも普通にメニューとしてあるくらいなんですよー!」
「え?まめさん、食べたことないんスか?マジで?あんな旨いのに?」
・・・そうなの?「食べたことないの?」って言われるくらい、今や当たり前でポピュラーなものなの?納豆カレーって・・・。
私はガチガチの保守派で、ほとんど冒険をしないので、世の中がそんな事になっているとは露知らずであった。
それで、いろいろみんなに教えてもらう。
曰く「カレーと一緒に煮込んではダメ。ご飯にカレーをよそって、そこに納豆をトッピングする」「お好みでマヨネーズや七味をかけると良い」「出来立てのカレーではなく昨日のカレーがベスト」

ほう、ほう、と感心しながら聞いていたが、試す勇気もチャンスもないまま今日まで来た。
ゴールデンウィークの始まりの爽やかな土曜日のブランチ。冷蔵庫には2日仕込みのカレー、そして納豆。
ついにアレを試す日が来たか。と寝起きのボサボサ頭で決意した。

・・・。
カレーと、納豆の味がする。
こういう時、将太の寿司とかミスター味っ子とか美味しんぼなら「ダメだ!納豆とカレーがケンカしている!この二つの橋渡しになる食材を探さなければ!期限はあと2日!」っていう展開になるんだろう。わかる!そういうの何度も読んできた!みんながヤキモキしている勝負当日の時間ギリギリに山岡さんが自信ありげな顔して戻ってくるとか。

けれど、究極や至高を求めているわけでもない私はとりあえず七味とマヨネーズを入れて「・・・うん、そっか」と小さく頷くのみ。
・・・まずくないけれど、「冷蔵庫整理」という理由以外に於いて、入れる必要性もないのでは。
そして初めに戻ってぐるぐるぐると考える。

食べ物における必要性ってなんだろうか。