さじかげん
随分前に見たテレビでとんねるずの木梨憲武が崎陽軒のシウマイ弁当がリニューアルされた事に苦言を呈していた。シウマイの数が変わるとご飯2ブロックにシウマイ1個というバランスが崩れて云々ということであった。
シウマイの数は変わっていないと思うのだけれど、そんな計算をしながら食べていたのか、という事に驚いた。
うちの母の作るおにぎりはとても小ぶりだ。よく新幹線乗り場の近くで売られているおにぎりみたいな感じ。それと言うのも彼女の持論「大きいおにぎりはご飯ばっかりで損した気がする」という理由によるものだ。
おにぎりを作ろうとするたびに「ちょっと!大きいわよ?もっと小さくして!損した気持ちになるから!」と口を酸っぱくして言われたが、冷静に考えてみると、損ってなんだ。おにぎりの主役はご飯ではないか。ご飯が多かったところで損ということはないはずだ
しかし、「ご飯ばかりのおにぎり=損」とすりこまれて育ったが故に、具とご飯のバランスが悪くていつまでも具にたどり着かないと、何となく肩透かしをくらったようで、損したわと思ってしまう。
最近ではお寿司でも具の方がとても大きくて、ご飯は少なめだ。でも、そんなに具が大事なら、ご飯抜きでお刺身を食べたらいいじゃない、と言われれば、それもまた違う。違いますよね?
おにぎりも具を増量して8割が具のおにぎりにすればいい、と言われても、なんだかそれはもうおにぎりじゃない。やはり、木梨憲武のシウマイ弁当のように、バランスが重要なのだ。ごはんと具の分量のバランス。その上に成り立つ絶妙なハーモニー。
Cafe&Meal MUJI南青山店 東京牛乳と本和香糖のクリームパン 150円
パン:ブリオッシュ生地
クリーム:黄身色だけど牛乳味のクリームが少し。
☆☆☆
パンもまた然り。
もちろんメインはパンだから。中身が少ないからと言って「損した」と思うのはおかしいかもしれない。ただ、バランスがちょっとおかしいですよ、このスカスカパン。
それで、啄木のようにじっとクリームパンの断面を見つめたけれど、見つめても見つめてもクリームが増えるわけじゃなし。
- 作者: 石川啄木,金田一京助
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1952/05/19
- メディア: 文庫
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