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90億の神の御名

この世界のほんの些細なこと

歩き箱根駅伝1区②

東日本銀行立会川支店。
ここが1区の中間点。これでやっと半分か。まだ半分か、気が遠くなりそうでいて、10キロをすぎたら体が慣れてきたのか少しずつ元気がでてきた。

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残りあと10キロ付近の鈴ヶ森刑場跡。あの八百屋お七もここで処刑されたそうな。そして命日には「下着が欲しい」と言いながらお七の霊が彷徨い出る心霊スポットらしい。あな恐ろしや。

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12キロ地点大森海岸交差点。箱根駅伝を題材にした三浦しをんの小説「風が強く吹いている」の中で、復路10区を走るハイジはもうここから膝が痛かったらしい。そんな足でここから大手町まで。復路の方が迂回する分、距離が長いというのに。バカだね、ハイジ。
このあたりで私も少しぼうっとして、うっかり信号無視をして車に轢かれかける。危ない危ない。

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かつては踏切だった京急蒲田駅前。高架にするために上り線と下り線を2段式にしたのか。ずいぶん大変な工事だっただろうな。

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ブレーキランプ5回点滅はアイシテルのサイン、味マコト弁当は残り5キロのサイン。

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そして1区最大の勝負どころ、六郷橋入り口。

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多摩川を渡る六郷橋の上で神奈川県に入る。駅伝先導の白バイもここで警視庁から神奈川県警に交代するはずだ。「歴史ある箱根駅伝の先導を勤めることができ大変光栄に思っております」と毎年型通りの警察官のコメントが紹介されるあたりだ。
神奈川に帰ってきた!ホームグラウンドだ!それだけで少し元気が出る。

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このエネオス前街灯があと1キロ地点。脳内の日テレアナが「今、襷に手をかけました!」と興奮した口調で話しだすけれど、中継所はまだ見えない。

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南武線支線ガード下は、中継所が近いこともあり、駅伝にちなんだ絵が描かれている。

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思わせぶりなカーブを曲がって、ようやく歩道橋が見えてきた。あの歩道橋の下が鶴見中継所のはずだ。
脳内日テレアナもスタジオ実況アナから中継所アナに代わり、元PL学園エースの上重聡アナが上ずった口調で「先頭から遅れること1分02秒、今、東海大学が襷をリレーしました!!」なんて言い始めてテンションがあがる。
歩いてのろのろやってきた私でさえ、こんなに興奮してちょっと涙ぐんでしまいそうになるのだ。目標としてきた憧れの晴れ舞台を駆け抜けて無事にここまで来れた選手の感慨たるや如何ばかりであろうか。

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「中継地点には、花の2区を走りますエース、ギタウ・ダニエルが待ち受けています。今、ダニエルが手をあげて、大きな声をかけました!」そんなアナウンスと、監督車からの「ラストーーー!!お前の4年間を見せてやれ!」というダミ声と、沿道の大声援とを脳内に響かせて「ダニエルーーー!」と日大選手のようなつもりで、若干速度を早めて鶴見中継所に向かう。

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これが中継所の印の青線。常に印がつけてあるのだな。到着は13時55分。21.4キロを5時間55分で鶴見中継所着。当然のことながら駅伝の選手はもうとっくに芦ノ湖にゴールしている時間。あの人達って本当にバケモノね。

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歩道橋の上から眺めた「この先」
中継所に着いたら、疲れ果てて「もう1歩も歩けない」と思うんじゃないかと思っていたけれど、むしろランニングハイ的なものなのか「あ、横浜まで10キロないなら歩いちゃう?」というような気になった。

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でも今日は歩かない。次に2区を歩く時、この先の道を歩いていく。
きっとまた「ああ、なんでこんな事をしているんだろう」と思いながら。
でも、1区を歩いていた時より少しは慣れた体と足取りで。