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90億の神の御名

この世界のほんの些細なこと

行きだおれ

かつて「路上で寝ている人がいます 注意!」と運転者向けに書かれた看板を見かけて驚いたことがある。どうやって注意しろというのか・・・。

祖母曰く、幼き日の私ときたらどこでも眠ってしまう子どもだったそうだ。
「まめちゃんは、眠たくなると道端でもどこでもすぐ寝ちゃう子でねえ、よく近所の子が“まめちゃんが死んじゃった!”って呼びに来たわあ。それで行ったらさ、ホントに地面に寝てんだもの。もう、おばあちゃんびっくり」
それを聞いた私もびっくり。まるで記憶にないが、なんと欲望に忠実な野生児。

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いつか王子様が - 90億の神の御名
この記事に書いたけれど、まるでいい印象がなかったのに、星を見始めたら欲しくなってしまった寝袋をついに購入した。

届いた日、嬉しくてもちろん寝袋で寝た。さすがにベランダで寝るには時期が遅いので、部屋で。しかもベッドの上で。エセサバイバル。
マミー型(ミイラ型)なので、そこはやはり胸の前で手をクロスさせるファラオスタイルにチャレンジ。興奮して一人くふくふ笑った。

これが本当に温かく、パソコンに向かっている今も足元は寝袋に入れている。「星を見に行く時しか使わないかも」なんて思っていたのに毎日ヘビーユースだ。これと着る毛布の合わせ技を使えば、暖房費だってちょっとは抑えられるかもしれない。災害が来たって頑張れるかもしれない。買ってよかった。

こうして毎日使っている内に、私はだんだん子供の頃に持ちあわせていたらしい野生の心を取り戻していっているような気がする。
こたつのように寝袋に足を入れ、温まって眠たくなってくれば「えーい、お昼寝してしまえ」とパタっと床に倒れこんで寝てしまう。
床に寝そべって、窓ぎわで「きょうの猫村さん」なんか読んでいるうちにうとうとしたなら、あとは寝袋のチャックを閉めるだけ。横になった場所を全て眠りの場に変える魔法の道具、それが寝袋。寝る袋と書いて寝袋。

軽々と、パワフル。小さい、でも万能。
寝袋はあなたに完全で快適な睡眠を約束します。
手にした瞬間から、どこでも簡単に眠ることができたあの頃の自由、そしてイノセンスを取り戻すことができます。そう、寝袋ならね。

まったく新しいアップル製品でも手にしたかのような感動に浮かれながら、部屋のあちこちでパタっと行き倒れて回る今日この頃。
もしも泥棒が来ても「死体!」と驚いて帰っていくだろう。そう、寝袋ならね。