90億の神の御名

この世界のほんの些細なこと

そういうふうにできている

今日は会社で、ふと「内税と非課税はどう違うの」「そもそも非課税ってどういうことなの。この国で税金のかかんないものってあるの」「免税とはどう違うの」などという事をあれこれ話しあってしまい、頭から煙が出そうになった。
長いこと生きて、相当いい大人のつもりだけれど、今の今までそんなこと考えたことも気にしたこともなかった。けれど世の中はそういう、ぱっと聞いてもよくわからないような、細かい決まりをたくさん持って動いていたのだな。私が知っていようといなかろうと。そういう風にできていたのだな。

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ミニ盆栽の長寿梅がついに咲いた。つぼみがふくらんで中の花芯も見えて、先週中頃からずっと、いつ開くか、今日か、明日か、と待っていたけれど、長寿梅というのはずいぶんとゆっくりゆっくり時間をかけて花びらを開く花なんだな。そういうしくみの花なのか。
ちなみに花言葉は「魅惑的な恋」ですって。魅惑的な恋はゆっくりと始まるものなのね。

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旭山桜は今、こんな感じ。1ヶ月前は下のような状態だった。

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一つの芽から一つの花が咲くのかと思っていたら、芽の外皮が割れて中から4つの芽が出てきた。まるでミサイルみたいだな、と思いながら見ていたら、それが3つの花芽と一つの葉っぱだったことが判明し、「そんな風にできていたのか!」と驚いているうちに、花芽はどんどん茎が伸びてつぼみが色づき始める。
桜ってこういうしくみになっていたのか。こういう風に花を咲かすのか。毎年毎年桜を見ては、しみじみとしていたのに、仕組みなんてまるで知らなかった。

冬芽や葉痕の観察 — デジタル理科室:富山県総合教育センター

この、富山県総合教育センターのホームページがとてもわかりやすく説明してくれている。富山県、素晴らしい。

それなりに長く生きてきたから、例えばタンスを見れば、タンスがどういう風に作られているのかはなんとなく想像がつく。ガスコンロに火がつかない時は、何が原因か考えることもできる。テレビのしくみ、パソコンの物の考え方、食べ物の消化の仕方、トイレタンクの仕組みだって、なんとなくならわからなくもない。

でも、本当に、まるで何も知らなかったな。
植物の芽がどんな風に開くのか。長寿梅の花がどれほど時間をかけて咲くのか。
どんな風にできていたのか。どういう仕組みになっていたのか。
いっそすがすがしいほど何も。記憶喪失かと思うほど全く。
こういうふうにできていたのか、と、ここ最近、毎日驚いている。

そういうふうにできている (新潮文庫)

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