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90億の神の御名

この世界のほんの些細なこと

不気味の谷

こっそり引きこもって生きています。なので星すら見に行けていません。
そのかわりにプラネタリウムに行ってみたりする。みんなが「あれ、すごいですから!見て!近いんだから!行けよ!」と口々に言っていたかわさき宙(そら)と緑の科学館の世界最高峰プラネタリウム投影機メガスター
確かにすごかった。まさかプラネタリウムの入り口でVixenの双眼鏡渡されるとは思わなかった。
ああ、こんな星空を去年は福島で見たっけなあ。今年はどうも出かける気力がないなあ。プラネタリウムでこんな星空見れるんだったらまあいいか。

それでメガスターを追い求めてお台場、日本科学未来館へ。日曜日の混雑も予想して、事前に上映全2プログラムの予約までして。
プラネタリウムだけが目的で、他のものは別にわざわざ子供の群れをかき分けてまで見なくてもいいや、と思っていたけど、ちょうど10分後からASIMOの実演が始まるという。

なんだかんだであの子の成長は心のどこかでいつも気にかけていた。
「あの子、もうご挨拶できるようになったわよ!」「まあ、人とすれ違えるようになったんですって!」「お客様にお茶も出せるようになったのよ」、と親戚の子供のように。
それで、わくわくと子供たちの列の後ろに立つ。あれからどんな成長をしたのかと思いきや、係のお姉さんがおっしゃるには「サッカーができるようになって、オバマ大統領とこの科学未来館でサッカーをした」のだそうだ。すごいな、ASIMO
公式サイトを見るとベルギーの首相のお出迎えまでなさっているらしい。ご公務までこなす!やるな!

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期待が高まる中、若干ラピュタのロボットを思わせるような見た目と歩き方で出てきたASIMOは「今から早く動きます」と高らかに宣言し、彼なりの精いっぱいの速さで走ってみたり片足とびをしてくれる。
私の後ろに立つ外国人カップルは「オオーーーウ」と驚きっぱなしだ。どうだ、これが日本のテクノロジーだぜ。参ったか。
圧巻は手話付きの歌だ。不覚にも涙ぐんでしまった。まるで孫の成長を実感したばあちゃんみたいだ。

ああ、なんて純粋でいじらしい。ロボットって可愛いんだな、ASIMOに会えてよかった、満足!・・・と振り向いたところに恐ろしい奴がいる。
それはオトナロイド。

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写真だとまだ普通に見えるかもしれない。でも生で見ると怖い。本当に怖い。

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コドモロイドは更に怖い。

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何が怖いってこのコドモロイドは6畳くらいの密室に閉じ込められて喋っており(声は芦田愛菜ちゃん風)、観覧者はそれを20センチほどの壁の隙間からそっと覗くのだ。なにこの変態設定!
覗き込んだ後、老若男女問わず、コワイ、キモイと言いながらその場を離れる。確かに怖い。背筋がぞっとする。
この怖さはなんだろう、ASIMOはとっても可愛かったのに。

調べによると、それは不気味の谷現象と呼ばれるものらしい。

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・対象がある程度「人間に近く」なってくると、非人間的特徴の方が目立ってしまい、観察者に「奇妙」な感覚をいだかせる
・ロボットの場合は、いったいなぜ気持ち悪いのか、明確な理由がわからないために、実際には死体よりも不気味に感じることもある。動作の不自然さもまた、病気や神経症、精神障害などを思い起こさせ、否定的な印象を与える。
                             wikipediaより

似てないから安心、似ているけれど何か違うから怖い、生きている気配、つくりものの気配、近づくと怖い、同じ生き物?違う生き物?理由がわからないから怖い、理由がわかったら怖くない?喋ってくれるから嬉しいのか、プログラミングされた定型文だから悲しいのか、技術の限界だとか努力のあとだとか人の思惑が見え隠れするから奇妙な気持ちになるのか。

不気味の谷のような所にすとんと落ちて、近づきすぎてくたびれたり、離れすぎて怖気づいたり、投げ出そうかと捨鉢になったりして、距離感を測りあぐねながら久々の更新です。
背中を押してくださった方々、ありがとうございました。