90億の神の御名

この世界のほんの些細なこと

泡沫

どこかで春が

「どこかで春が生まれてる どこかで水が流れだす どこかで雲雀が鳴いている どこかで芽の出る音がする」 という有名な童謡は「山の三月 そよ風吹いて」と続く。 三月はまだ先だけれど、もうずいぶんあちこちで春が生まれているんだな、もう春はすぐにやって…

鬼の棲家

先週末は同窓会があった。前に一度同窓会をしてから幹事の子たちが張り切ってしまい、定期的に会合がある。 小学校の頃はクラスも違ったせいか、全く昔の印象がないアヤちゃんは同窓会のたびに少しの酒でひどく酔っ払って大騒ぎをして、必ず誰かに介抱をされ…

まきつまかれつ

節分が終わればもう春です。そして新しい年です。 皆様あけましておめでとうございます。もっともだいずなこと - 90億の神の御名ひとつ前の記事にて、あれこれと思いをめぐらせた豆まき。もちろんきちんとまいたとも。そしてまかれたとも。豆まきの手順を胸…

もっともだいずなこと

今日は節分です。今日は節分です。(だいずなことなので2回)— NHK広報局 (@NHK_PR) 2015, 2月 3受験生だった頃、通っていた代々木ゼミナールの壁には大きく書かれていた。 「僕たちの正月は3月だ!!」 ・・・力強い。昨年末はうきうき浮かれてベトナムへ行っ…

Still Alive

サタデーナイトフィーバーはStayin' alive。 それは「生きている」ことと「まだ生きている」ことの違いなのかしら、どうかしら。昔、家に画集が2冊だけあった。多分父が廃品回収あたりで拾ってきたのだ。1冊は竹久夢二。もう1冊は東山魁夷。廃品回収に出され…

ありのままで

ものすごくまずいお土産を買ってくることに定評のある主任が最近おとなしかった。ここ最近では海外旅行よりも国内のマラソン大会に夢中だったようで、100キロマラソンに出るとか浮き浮きしていたり毎年参加している沖縄マラソンに落選したと言ってしょんぼり…

シンデレラストーリー

年末、昔の職場で割と仲の良かったオカマ先輩から「新年会でもやらないか」とメールがきたので、「いいわね。私は今ベトナムにいるから詳細は他の人と話し合って決めてほしいの」と返信したら、即座に返ってきた答えは「あらやだ、里帰り?」・・・ええ。東南ア…

我々とあなたがた

久々にふとNHKFMを聴いたら、「ラブレーと音楽」という特集だった。 フランソワ・ラブレー フランス・ルネサンスを代表する人文主義者、作家、医師。 中世巨人(ガルガンチュア)伝説に題材を取ったパロディー物語『ガルガンチュワ物語』と『パンタグリュエ…

万障お詰め合わせ

土曜日、かえる姉さんと大学ラグビー決勝を見に行ったら隣の席の老夫婦から可愛らしいお菓子の詰め合わせを2つ頂く。それで姉さんと「子ども会とかでよくこういうのもらったよね」とか言いながら、懐かしい味のクッキーをもそもそ食べた。 なんだかすごくク…

ねずみ色のお粥

一昔前の旭化成のジップロックのCMがいまだに印象深くて、冷蔵庫掃除をするときには必ず思い出す。 考古学っぽい博士と研究者が冷蔵庫を漁りながらやりとりするのだ。 「このアジの開き、化石化している」 「博士!この豚肉、日付が昭和です」 「素晴らしい・…

ゆず湯が目にしみる

昨日は朔旦冬至と言って新月と冬至が重なる日で、とても珍しくおめでたい日だと言うので、それならゆず湯はもちろんかぼちゃの煮つけも食べないとね、と、久々に駅前のスーパーに行った。2014年の冬至は大変めでたい「朔旦冬至」 次は38年後 - ライブドアニ…

とろみちゃんとマロニーちゃん

むかしむかしあるところに、あんかけの苦手なおひめさま(自称)がおりました。 おひめさまが子供の頃、読んだ本にはこんな囃し言葉が書かれていました。 「勝ったら官軍、負けたらあんかけ!」 どうやらその子ども達にはあんかけはすこぶる不評なようで、「…

わらしべ長者の才能

月日の経つのが恐ろしく早い(言い訳) 飛ぶように去る日々の中で、いろんな事がありました。末の弟に子供ができたり(3月誕生予定)、ついに出刃包丁をゲットしたり。秋のマストバイ☆ - 90億の神の御名寒くなりはじめの頃はずいぶん気持ちが落ち込むもので…

たとえばぼくが死んだら

見知らぬ街 - 90億の神の御名上の記事にも書いたけれど、子どもの頃は知らない場所に出かけるのが苦手だった。もう二度とこの部屋に生きて戻って来ることはないんじゃないか、と怯えてしまうのだ。 今では自らすすんであちこち出かけていくけれど、それが例…

嫁ぐ花

ついに婚姻届に判を押す日が来ました。 ・・・が、私の婚姻届ではない。二つ下の弟の結婚の証人になるのだ。これまで下の弟たちの大学の奨学金の保証人になったことはあったけれど、ついに結婚の証人なんかする日が来たのねえ。と、しみじみしながら判子を押し…

秋のマストバイ☆

お久しぶりでございます。すっかり月刊となってしまいました。月刊すら危うい状況でしたが、折に触れて連絡を下さった、おにいさん(id:tk1969) こみちさん(id:kazenokomichi) くみちょうさん(id:Strawberry-parfait) okkoさん(id:okko326)ありがとう…

海の向こうの

何かにつけて、思い立ってあれこれ始めてみたくなるタチで、現在、英語を勉強中なのであります。 今は便利な時代だから、スカイプでネイティブスピーカーからレッスンを受けることもできるし、LINEで海外の人と気楽にチャットもできる。 海外のニュースを即…

いたむ季節

ああ 人は獣 牙も毒も棘もなく ただ痛むための涙だけをもって生まれた 裸すぎる 獣たちだ 中島みゆき「瞬きもせず」 瞬きもせずアーティスト: 中島みゆき,瀬尾一三,デビッド・キャンベル出版社/メーカー: ポニーキャニオン発売日: 1998/10/07メディア: CD ク…

青春の後ろ姿

全国各地で甲子園の県予選が始まっていて、沖縄なんてもう準決勝だ。 神奈川は先週の土曜日から始まった。 なんだか春季大会の時期から今年はあんまり気持ちがのらなくて、来年こそは県大会を開会式から見ようと去年の秋に決意したのに、「暑いからいいや」…

検証の夏

時々キノコやら米についてエクセルグラフをあれこれ作っているのでご存じかもしれないが、夏休みの宿題で一番好きなものと言えば、自由研究だった。 何の役にも立たないというのに、何故だか壮大な使命感を持ってベランダに座り込み、家の前を通る人たちの男…

サザエでございます

月日の立つのは早いもの。 大変ご無沙汰しておりますが、相変わらず草木を見つめ、星を見上げ、山にも登れば高校野球も見て、元気にしております。 ゴールデンウィークは秩父に行ってまいりました。メインは星。その他、芝桜とか秩父34観音のご開帳とか。 近…

プロフェッショナル

【プロフェッショナル】 [名]専門家。本職。プロ。⇔アマチュア。 [形動]職業的、専門的であるさま。「―な仕事振り」 デジタル大辞泉 プロフェッショナルとは「プロフェッショナルとは、ある分野において、社内はもちろん、広く社外でも第一線で通用する…

渚のバルコニー

渚のバルコニーで昔、母と一緒に掃除夫を眺めていた。 あれは沖縄。 冬とは言え、沖縄だけあって気温も高く、よく晴れた気持ちのいい午前中、バルコニーの下を3人の男性がだらだらと通りすぎて行った。 先頭の男性はやるきなさげに竹箒をずるずると引きずっ…

そういうふうにできている

今日は会社で、ふと「内税と非課税はどう違うの」「そもそも非課税ってどういうことなの。この国で税金のかかんないものってあるの」「免税とはどう違うの」などという事をあれこれ話しあってしまい、頭から煙が出そうになった。 長いこと生きて、相当いい大…

Imagine

どんな鳥だって、想像力より高く飛ぶことは出来ないだろう 寺山修司 真偽の程は定かではないが、前にどこかで、韓国人が「ジョン・レノンのImagineは韓国人女優イム・イェジンのために書かれた曲だ」と主張しているというニュースを読んだ。 なんでも、ジョ…

人はなぜ

3月31日。 今日でいいともが終わった。年度も終わった。 明日から新年度。税金が上がる。そして保険証が更新となる。そう、このバタバタの年度末に、どういうワケか保険証の更新があり、4月1日から有効の新保険証が送られてきて、旧保険証は返却しなければな…

ナニはともアレ

ずいぶん前のCMでサラリーマン二人が下のような会話をしているところにテロップで「アレリーマン」と出るのがあった。 A:あの映画みました? B:あー、アレだろ、あの女優が出てる A:そうそう、アレがアレするあの当時ですら、友人たちと「わーかーるー!…

約束

「今年の冬の大雪は、松岡修造がソチに旅だったせい。おかげでソチが暖冬になった。五輪が終わって修造が帰国した途端に日本に春が訪れた!」朗報 ソチから松岡修造帰国で全国的に春の陽気にwwwwwwwwwww - NAVER まとめ・・・とまで言われたアツい男…

春のめざめ

飲み友達のツトムくんが、栗の渋皮煮を作るのにハマっていた事があった。 なんでもあれは、煮ては冷ましを繰り返して作るらしく「最近のオレは会社から帰って子供の顔見るより先に、栗の顔見て様子を確認してるからね」なんて言ってみんなの笑いを誘っていた…

思い残し切符

イーハトーボの劇列車作者: 井上ひさし出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2013/12/06メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る去年の秋、井上ひさしの戯曲「イーハトーボの劇列車」を見てきた。井上ひさしが敬愛する宮沢賢治の生涯を描いた作品だ。 この…