90億の神の御名

この世界のほんの些細なこと

人生の留め金

傲慢だと言われればその通りで、鬱病かと言われればそれは違うけれど、独りで生きていると、ふと、人生への留め金がないな、と思ったりする。
愛すべき者も、守るべき者も、生死を賭して執着すべきものもないから、どうしても、どんな苦しい思いをしても、それでも生きていたい、生きていなければならない、という執着がない。

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今日は会社帰りに神宮球場に交流戦を見に来た。
都内勤務の者にとって、正直、交流戦の方が生観戦がしやすいのだ。東京ドームや神宮なら1回から見れるし、浜スタだって、18時半には到着できる。これが、愛するライオンズのホーム、西武ドームだと到着は19時半になる所だ。

漏れ聞こえる球場アナウンスに逸る気持ちで緑萌える神宮外苑の銀杏並木を歩き、暮れかかる都会の空の片隅に上ったばかりの三日月を見上げ、暗くなれば、遠くに灯りを灯したスカイツリーを眺め、カクテルライトに照らされた人工芝の美しさにまたしても心躍らせる。

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明日どうなろうとしょうがないか、という程度の、特に留め金のある人生ではないけれど、まあ悪くないか、と思えるのはこんな時だ。
夏へと向かう都会の空の下、牧田のピッチングフォームのカッコ良さに胸うたれ、金子くんのスタイルの良さにキュンとして、坂田のタイムリーに浮かれはしゃぎ、久々に生で見たつばくろうや、ヤクルトファンの傘に、うわーっと思いながらビール飲んでるこんな時。