股旅メモ・奈良最終日
帰って参りました。
最終日は修学旅行っぽい所へ。
東大寺で、「ねえアナタ、お煎餅はお持ち?」と鹿に見つめられながら大仏様を見に行ったり。
聖武天皇の時代に疫病やら飢饉やら地震やらが起きたので建てたらしい大仏様。今とあんまり変わんないね、また大仏建立しないとね、とか言いつつ。
春日大社は苔むす石灯籠だらけ。藤色のおみくじをひいたら「成せば成る」感じの中吉だった。
それから京都に戻って、時間があったので東寺へ。寂れた五重塔が美しい。
風に揺れる柳を見て「花札っぽい。雨。」「小野道風、五光」なんて笑ってたら、本当に「小野道風縁の柳」という札が立てられているのでぎゃふんとなる。
講堂で大日如来様や薬師如来様なんかを見て、この3日間でどれだけの世界遺産と国宝と重要文化財を見たかしらね、と思い返したらどっと疲れてお茶屋さんで三色団子とひやしあめ食べて休憩。
新幹線に2時間乗って、川をいくつも越えて帰ってきた。
「小田原まで来たら帰ってきた感じがするんでしょう」と友人に言われて「そうね、酒匂川を越えたらね」と答えたけれど、本当は熱海あたりからもう「ああ、帰って来た、海が見える」と少しホッとしていた。
昔は旅に出て帰って来て景色が見慣れたものに変わると何かつまらないような寂しい気持ちになった。今は見慣れた景色が見えるとホッとする。「ああ、帰ってきた」と嬉しくなる。そのくせ「白駒池、いいって言ってたよな。今度は白駒池で星見ようぜ」なんて言われて、またしても出かける約束をして帰ってくるのだけど。