90億の神の御名

この世界のほんの些細なこと

安くてくさくておいしいもの

「こわくて、くさくて、おいしいもの、なあに?」
このナゾナゾはなんどやってもおもしろいので、トットちゃんたちは、答えを知ってるのに、
「ねえ、“こわくて”っていう、あのナゾナゾ、出して?」
と、おたがいに出しあっては、よろこんだ。答えは、
「鬼が、トイレで、おまんじゅう食べているところ」
というのだけれど。
                黒柳徹子「窓ぎわのトットちゃん」


もうなくなってしまったけれど、以前、近所にカフェバーがあって、時々ふらりとお店に寄ってお酒を飲んだ。注文するのは大体ビールかラムコーク。
ある日、ホワイトラムがなくてマイヤーズラムで出されたので「こっちの方が好きです」と言ったらマスターに「そうか、まめは安くてくさい方が好きなのか。じゃあこれからはそれで作ってあげる。他のお店で頼むならマイヤーズ・コークって注文したらいいよ」と教えてくれた。・・・そうか、安くてくさい方か。美味しいんだけどな。

そのカフェバーがなくなってしまったので、どうしても外で一杯お酒が飲みたかった日、仕方なく別のバーに入ったら、ラム酒とロッケンロールが大好きというマスターが、まるで「美味しんぼ」みたいな厳しい顔つきで、今日やっと手に入ったという希少価値のラム酒のテイスティングをしている所であった。
軽い気持ちで「ラム酒、私も好きです」と言ったら、味見させてくれたのだが、「おう!こいつはラム酒と言うかウイスキー!」という、喉に火のつく感じの味で、私には安くてくさいマイヤーズで十分でございます、とあわあわした。

先日、リコッタさん(id:cedrus)の所で見た弾丸ラムボールに心を鷲掴みにされた。
弾丸ラムボール - 街中の小さな森に暮らす悦楽

記事に書いてあるラムボールはとても大きくて、酔っ払うほどお酒が効いてるらしい。ああ、いいな、いいなあ!
そして似たようなのが横浜元町の喜久家で高級スイーツとして売られているらしい。喜久家か!いつ行こう!ジョイナスにも喜久家、入ってるって!
…と、喜久家に行く日を楽しみにしていたら、近所の上島珈琲店のショーケースの中に燦然と輝くラムボールを発見した。運命!

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ついに、出会ったラムボール。ラム風味ボールで上品な味だった。
そうよね、あまりお酒が効きすぎてたら、お客様が酔っ払ってしまったり、飲酒運転につながってしまったりするもんね、ダメだよね。
でも、私はリコッタさんが食べたみたいにもっと、酔っ払うほどラム酒がガンガンに効いて、鼻血が出そうに濃いラムボールが食べたいのよ…。

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それで、帰ってから大好きなロッテラミーを食べた。
スーパーで売ってるチョコレートのくせして「食べた後の運転はお控え下さい」とまで書いてあるラミー。アルコール度数が高く、すぐ溶けちゃうので冬季限定販売なラミー。巷じゃ「酒くさいので、会社では食べられません」とレビューされてるラミー。1個300円近くするラムボールに比べて、定価210円、私の調べによる底値は3個500円のラミー。きっと安い酒が入ってるんだろうラミー。アイラブラミー。

ねえ、安くてくさくて、美味しいものっていうナゾナゾ、出して?
私の答えは「ラミー」というのだけれど。

今度喜久家のラムボールも買いに行くけど。

ロッテ ラミー 2本×10箱

ロッテ ラミー 2本×10箱

窓ぎわのトットちゃん (講談社文庫)

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