見知らぬ街

今ではむしろ不安を求めにどこかにふらっと出かけたりするけれど、昔は知らない所へ行くのがとても恐くて嫌だった。 修学旅行の前の日なんて、「もう生きてこの部屋に戻ることはないのではないか」と悲壮な顔で部屋の片付けをしたくらいだった。 それ程不安なので、せめてもの心の平安を求めて、旅先ではどこにでもあるチ…