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90億の神の御名

この世界のほんの些細なこと

死に至る病

クリームパンの記事数ももう70を超えた。つまりもう70個以上のクリームパンを食べているわけで、費やした金額は一体いくらになるのやら・・・。そのうち家が建つほどになってしまうのではないか・・・というのは冗談にしても、糖尿病が心配になる今日この頃。

たださえ我が家は糖尿家系なのである。年寄りはみんな糖尿。
何人も糖尿で亡くしたり、食事の度毎にインシュリンを注射している姿を見てきたから、これが恐ろしい病気であることは知っている。けれど、やっぱり「尿」とつくのが良くないんだろうな、イマイチ、シリアスさに欠けるというか。
友人たちの家は大体がガン家系で、年寄りは概ねガンになるのだそうだ。なんだか、ガン宣告ってドラマティックじゃないですか。眉間に皺を寄せたお医者様が深刻な声で「大変残念ですがご主人はガンです」と宣告し、家族が泣き崩れるという場面が似合うじゃないですか。
それに比べて糖尿宣告って・・・「糖尿」って名前じゃ家族もよよと泣き伏すわけにはいかないのよ・・・。
ガン家系の友人たちの家では、老人は皆痩せていくそうだ。うちは糖尿家系なのでみんな肥えていく。その辺りもシリアスさに欠ける要因の一つだ。ただし痩せたら終わりだ。痩せ始めたらもう天国が近い。

日本で一番最初に糖尿病にかかったのは「源氏物語」の光源氏のモデルでもある藤原道長だそうだ。だから、1994年発行の第15回国際糖尿病学会の記念切手には藤原道長の絵が描かれていた。
当時、若干切手収集をしていたので、その切手を持っていたのだが、それを見て祖母は憎々しげに言った。
「よっぽどいいモン食べてたんだよ。この人、光源氏だからね!おばあちゃんね、今までそんなにいいモン食べてきてないから絶対糖尿病にならないと思ってた。でも糖尿だった!!こんな事ならもっといいモンいっぱい食べておくんだった!」
祖母が糖尿病だというのはこの時初めて聞いた。おかげさまで今でも元気だが、祖母のこの告白一つとっても、シリアスさはゼロに等しい。

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ドゥマゴパリ(サンジェルマン系ベーカリー) パンアラクレーム 168円
パン:ブリオッシュ生地とやら
クリーム:すごく卵卵しい。甘い
☆☆☆

おフランスなお店で手に入れた甘い甘い、クリームパンは、またしても私に糖尿病への危機感を募らせる。
祖母曰く「いいモン食べてたに決まってる」藤原道長が、娘をがんがん天皇家に嫁がせ、摂関政治を行なって好き放題やって「この世をば わが世とぞ思ふ 望月の 欠けたることも なしと思へば」と詠ったというのはテストに必ず出るくらい有名な話。糖尿病だったのはあまり有名じゃない話。
何も足りないことのないあなたの人生に、足りなかったものは「死に至る病の深刻さ」だったかもしれないわね。
そして、この私も、そのうち深刻さの足りない病になる可能性は大いに有り得るわね・・・。