90億の神の御名

この世界のほんの些細なこと

2013-05-01から1ヶ月間の記事一覧

それを言っちゃあお仕舞いよ

「男はつらいよ」のおいちゃんと言えば下條正巳しか知らなかったのだけれど、あの人は3代目だったのだな。家の近所の和菓子屋さんのおじさんが、ああいう感じの人で、いつも白い作業着の下にきちんとワイシャツを着てネクタイをしめている。それで、あの独特…

時の流れに身をまかせ

子供の頃は、60代で亡くなった方に対して大人が「まだお若いのに・・・」と悲痛そうに口にするのを聞く度に「いやいや、若くないでしょ?」と思っていたが、いつの間にか自分もそんな話を聞くと「え!!お若いのに!!」とショックを受けてしまうようになった。…

育成のローソン

ここ最近ローソンがいろんなクリームパンを出してきている。いいぞ、もっとやれ。 ローソン 冷やして食べるクリームパン 135円 パン:しっとりした白パン クリーム:ホイップクリームがメイン。カスタードは少し。甘い。 ☆☆ これはシュークリームなんかと同じ…

増殖の恐れ

聖書では「生めよ、ふえよ、地に満ちよ」と言うけれど、増えることは果たしてそんなに良いことなのでしょうか・・・。 ディズニーの「ファンタジア」の中で増え続けるほうきなんて、恐ろしくて恐ろしくてトラウマになっているというのに。久々に見ても、ぞっと…

EASY LIVING

一日二日は孤独だった。が、ある朝のこと、ぼくよりもっと最近この地にきたある男が、路上でぼくをつかまえると「ウェスト・エッグの村にはどう行くんでしょうか」と、途方にくれた様子でたずねたのである。 ぼくは教えてやった。そしてそのまま先へ歩いて行…

野に咲く花のように

西丹沢の檜洞丸という山に行ってきた。ガイドブックには「上級者向けの山」と書いてあるし、駅からのアクセスが悪いこともあって、敬遠していたのだけれど、以前に山で知り合ったご夫婦が連れて行ってくれたのだ。ブナの緑が美しい山道を歩いて、滝があった…

やっつけ仕事

早朝のコンビニでクリームパンを買った。 人もまばらな駅のホームでもそもそとクリームパンを食べながら、しみじみと、クリームパンって早朝らしい食べ物だよな、と考える。恐らくは、子供の頃に行ったキャンプの朝ごはんがクリームパンだった、とか、そんな…

エキゾチック・ジャパン

梅の花が咲き出す頃、江の島に遊びに行ってきた。久々の江の島。けれど見たかったものはサムエル・コッキング苑でも岩屋の洞窟でもない。島中にいる猫たち、そして土産物屋に並ぶ海亀の剥製だ。 あの海亀の剥製。買っている人を見たことがない。部屋に飾って…

卒業

恥ずかしい話だが、弟は昔、盗んだバイクで走りだして保護観察処分を受けたことがある。不謹慎ながら「リアル尾崎か、コイツ」と笑ってしまったのだけれど。尾崎豊、もちろん嫌いじゃない。スクール☆ウォーズだって大好きだし、大人たちが学生運動について懐…

汝自身を知れ

「汝自身を知れ」 これはアポロン神殿の入口に刻まれた古代ギリシアの格言だそうだ。私もどこかに刻んでおきたい・・・。何故、人は、自分自身の事でさえうっかりすっかり忘れてしまうのでしょうね。例えば、海外旅行先で浮かれはしゃいでシュノーケリングしよ…

最終兵器ジブリ

よしながふみの「1限めはやる気の民法」というマンガの中に、司法試験合格を目指して勉強していたエリート学生が、ある日夜中に裸足で家を飛び出し、やっと見つけたらすっかり精神が壊れてしまっていたというエピソードがあった。 精神の壊れた彼は、見舞い…

愛ひとつ

ドトール クリームパン 140円 パン:ふにゃふにゃパン クリーム:牛乳味のクリーム ☆☆ ベローチェにもクリームパンあったけど、ドトールにもあったのか。 新鮮な驚きで手にしたクリームパンはベローチェと同じくふにゃふにゃパン。カフェのパンはふにゃふにゃ…

見知らぬ街

今ではむしろ不安を求めにどこかにふらっと出かけたりするけれど、昔は知らない所へ行くのがとても恐くて嫌だった。 修学旅行の前の日なんて、「もう生きてこの部屋に戻ることはないのではないか」と悲壮な顔で部屋の片付けをしたくらいだった。 それ程不安…

のらおとな

年の離れた弟たちがいて、下の子とは一回り程も違う。 昔、まだ3歳か4歳だったあの子が、回らない口で高校生の私に言ったものだ。「まめちゃん、そんなことばっか、ゆってると、のらおとなに、なっちゃうんだからな!!」のらおとな!!! ・・・と、申しますと…

野球場の亡霊

「教師になんぞなるもんじゃないな どんなに可愛がっても相手は卒業してゆくばかり 見送るだけの人生じゃ 卒業してしまえば次に会うのは何年も先 ヘタすりゃ2度と会う事もない いったい教師というものは・・・・・・ 永遠に卒業できない学校の亡霊のようなものなん…

ジェネレーションギャップ

前に雑誌か何かで、「4、5人の外国人達が楽しそうに笑いながら芝生の上を歩いてくる」という写真を見たのだが、それを見て若い人が「セックス・アンド・ザ・シティみたい!」と言うので、ああ、これがジェネレーションギャップってヤツか、と思った。 私には…

すれっからし

彼女は、むしろトムにこそふさわしい挑戦的な態度で、きらりとあたりに視線を投げ、それから自嘲的に笑った 「すれちゃったのよ あたし、すごーくすれちゃった」 フィッツジェラルド「グレート・ギャツビー」 どぎつい言葉の氾濫している昨今だから、割と耐…

人生の留め金

傲慢だと言われればその通りで、鬱病かと言われればそれは違うけれど、独りで生きていると、ふと、人生への留め金がないな、と思ったりする。 愛すべき者も、守るべき者も、生死を賭して執着すべきものもないから、どうしても、どんな苦しい思いをしても、そ…

脂肪という名の服を着て

よしながふみのマンガ「愛がなくても喰ってゆけます」の中に、脂ののったウナギを前にして「にくづきに旨いと書いて「脂」と読むんだぞ!」とみんなが心を一つにするシーンがあった。 そう、にくづきに旨いと書いて脂・・・。誰しも多かれ少なかれ、日々脂の誘…

さじかげん

随分前に見たテレビでとんねるずの木梨憲武が崎陽軒のシウマイ弁当がリニューアルされた事に苦言を呈していた。シウマイの数が変わるとご飯2ブロックにシウマイ1個というバランスが崩れて云々ということであった。 シウマイの数は変わっていないと思うのだ…

向日葵と月見草

オギノパン。 http://www.ogino-pan.com/神奈川県内で割りと有名なパン屋で、給食用のパンを製造したりしている。ここのウリは「丹沢あんぱん」と、直売店で販売している、揚げたてのあげぱん。丹沢あんぱんは、大福のように小さくて、ずっしりとしていて、…

容疑者Xの献身

日常生活に於いて、様々な「機械」と共に生活をしている。 去年冷蔵庫を買い換えたのだが、それまではエコ基準も何もないサンヨーの冷蔵庫と15年間を共に過ごしてきた。晩年は大きな唸り声を上げて必死に稼働していたが、どうにもこうにも全盛期ほどの冷やし…

ゆとりの思い出

GW明け、会社で聞いた最初のニュースは「もう新入社員が一人辞めたらしいよ」という話だった。そうか、もうか。 友人たちの話にもちらほらと「ゆとりヤバすぎ、新入社員宇宙人すぎ」というネタが出まわり始める今日この頃。私が「ゆとり世代とはこの事か!」…

とんだそら豆

さっきから携帯にそら豆のメールばかり入ってきて、少し気が滅入っている。 母から家族全員に「知人から大量にそら豆をもらったから取りにきて」とメールが送られ、「雨で出歩きたくないので私はいらない」と答えれば、弟や嫁達が気をつかって「届けましょう…

ペンギン村に陽は落ちて

「ねえ、それまた少し飲んでもいいかしら?」とユキは僕のピナ・コラーダを指さして言った。「いいよ」と僕は言って、グラスを取り替えた。ユキはそのストローでニセンチほどピナ・コラーダを飲んだ。「美味しい」と彼女は言った。「昨日のバーとは少し味が…

真実はいつもひとつ

年の離れた弟達は、小さな頃「金田一少年の事件簿」に夢中だった。それで、一生懸命金田一少年の決め台詞を真似していたものだ。 「じっちゃんになりかけて!!!」・・・って。 NO!「じっちゃんになりかけて」じゃなくて「じっちゃんの名にかけて」でしょう!な…

ネバーランド

最寄りのバス停の前に駄菓子屋があるのだが、GWにその駄菓子屋から出てきた親子連れのお父さんが感慨深げに「あのばあちゃん、お父さんが子供の時からばあちゃんだったよ」と、5歳くらいの息子に語っているのを見て笑ってしまった。 確かに駄菓子屋とたばこ…

おっぱい天国

ここ最近、クリームパン界においてはジャージー牛乳流行りだ。もしかして、クリームパンに限らず、世の中がジャージー牛乳流行りなのかしら。全く知らなかったけれど。 そんな中、私に10年ぶり2度目の、おっぱい触りたい周期が来た。もちろん牛の。 前回、突…

寒がりのおばあさん

寒い寒い寒い。 朝は陽射しが暖かくて、カーディガンだけで家を出たのに、夕方の風が冷たくて震えながら帰ってきた。今年はいつまでたっても暖かくならないような気がする。 もちろん冬に比べれば温かいけれど、5月はもっと「初夏のような陽気」と呼ばれる季…

伝統芸

祖母の口達者、芸達者ぶりは素晴らしく、「今月今夜のこの月夜!僕の涙で曇らせてみせる!」と「金色夜叉」の貫一お宮を熱演してくれたり、コホコホと咳込みながら「あああ、人間はなぜ死ぬのでしょう! 生きたいわ! 千年も万年も生きたいわ!」と徳富蘆花…