90億の神の御名

この世界のほんの些細なこと

2013-12-01から1ヶ月間の記事一覧

ゆく年に

大掃除も二日目の昨日、洗面所の鏡を磨きながらぐるぐると頭を回るのは 「鏡よ、鏡よ、鏡さーん、この世で一番の働き者はだ~れ? それは、わ・た・しー♪」 というお気楽極楽な自画自賛。あの魔法の鏡さんもさあ、サービス精神が足りないよねえ。お妃様に大…

寝食忘れじ

こんなつもりじゃなかった。 年末の掃除はまあ、そこそこでいいやと思っていた。 そこそこ片付けてさ、お花飾ってさ、年末は読書に明け暮れて、年始は駅伝三昧で、おいしいコーヒー淹れてのんびりとさ。そう思っていたのに、昨日何かの妖怪が通りすがりに私…

己が下手さ

女子たち!マーガレットやフレンドの裏表紙でお馴染みだった、あの美子ちゃんが、日ペンのサイトで読めますよ!こういう類のマンガは進研ゼミやパワーネックレスなどと同じで、「字が上手くなるとモテる!」「進研ゼミをやれば高校生活は恋も部活もバッチリ…

ほんとうに、やさしい

訪問者はみんな、自分としてはいちばんきれいに見えるようにつとめるのよ。女たちが、いちばんきれいなもんはなんでも、それこそ古いもんでも、ほんとうになさけなくなったもんでも、何もかも身につけようとするその気持、とてもやさしい、あったかいもんだ…

Fat Bottomed Girls

給食のアルマイトのお皿の上にしどけなく横たわるいかめしを見て、多感な年頃のわたくしはドギマギしておりました。 おおお、なんとむちむちセクシーバディ。いかめしってとってもボディコンシャス。鼻血が出そう。だから、俵万智が「サラダ記念日」の中で「…

今夜すべての猫が

実家には入れ替わり立ち代わり猫がいた。 プールに行く途中の私が、捨て猫を拾ってスイミングバッグに入れて持ち帰ったり、剣道に行く途中の弟が拾って、宮本武蔵にちなんで「たけぞう」という名をつけたり、家族で河原にバーベキューをしに行ったら箱に入っ…

DNA

親子というのはおかしな所が似るものだ。 弟の足の小指の爪は父のそれに酷似していて「DNAはこんな片隅までぬかりなく仕事をするもんだな」と驚いた。 また、自分の父親のせっかちな所がすごく嫌だと言っていた父の、今の歩き方や口癖やせかせかした感じは祖…

大きいことはいいことだ

iOS7とどうも相性が悪いし、画面の小ささに疲れてしまったので、MNPでdocomoのGalaxynoteにしてきた。 iPhoneからの卒業だ。見よ、5.7インチ!初めてのAndroidには予想以上に苦戦。 例えて言うなら、iPhoneはワンルームのアパートだから、掃除用具は全部ここ…

本と料理と男と女

「美食家」なんていう肩書自体が胡散臭いが、ブリア・サヴァランは言う。 「どんなものを食べているか言ってみたまえ。君がどんな人間であるかを言いあててみせよう。」 「禽獣はくらい、人間は食べる。教養ある人にして初めて食べ方を知る。」 「食卓こそは…

柏原さん

昨日は箱根駅伝5区を歩いてから、ゴール地点にある箱根駅伝ミュージアムに行ってきた。 箱根駅伝が始まってからの歴史やエピソードが展示されていて、河野洋平氏の父、河野一郎氏が箱根駅伝を走った時のユニフォームもある。ものすごく汗を吸いそうな分厚い…

まえへ

箱根駅伝を題材にした三浦しをんの「風が強く吹いている」という小説の中で、5区を走るのは神童と呼ばれる真面目な男の子で、駅伝当日は高熱をおして走る。正直、このシーンはあまり好きじゃなかった。いかにも、という感じで。 けれど、自分の足で5区を歩い…

キラキラ光って

大きなクリスマスツリーが立った 谷川俊太郎キラキラ光っていて この世じゃないみたいにきれいだけど これも人間がつくったものだよ 夜のあいだに大いそぎで ビニールテープを巻いたりして 時々ビリっと感電したりして つくった人は寒くて寒くて きれいかど…

米の宅急便

年末に向けて仕事がバタバタし始めた。忙しさのピークはクリスマスイブだ。 バタバタの高揚感の中で主任は鬼長官のように言う。 「お前ら!クリスマスなんかあると思うなよ!君たちの前にあるのは書類の山だけだ!」主任は行事を大事にする人で、既にサンタ…

新しい朝

新しい朝が来た 希望の朝だ実はこの、ラジオ体操の歌が歌えない。恥ずかしながら、ラジオ体操にきちんと参加したことがなく、知らないのだ。もちろん私の年代では夏休みの間、毎朝公園でラジオ体操は行われていて、夏休み前には出欠カードが学校で配られた。…

解体新書

ハロウィンに、この黒猫ケーキを家族みんなで食べた時、私はまず、耳のチョコレート板から食べた。 マイペースな上の弟は器用にも目を剥がして食べた。下の弟夫妻は大胆に眉間から斬りかかった。 お嫁さんたちもいる、こんな時の母はいつも以上に女子力的な…

やられたらやり返す

賃貸の集合住宅に住んでいると、退去者が出た場合、空室になった部屋にハウスクリーニング業者がやってくる。そしてバルサンを焚く。すると、その部屋にお住いであったGという名の虫がほうほうの体で我が家に避難してきたりする。その為、退去の引っ越しを見…

小さな冒険

鳥は卵の中から抜け出ようと戦う。 卵は世界だ。 生まれようと欲するものは、一つの世界を破壊しなければならない。 鳥は神に向かって飛ぶ。神の名はアプラクサスという。 ヘルマン・ヘッセ「デミアン」 ・・・ってほど、おおげさな話でもないのだけれど。小学…

立て直す日

金曜日、首都高のすごい渋滞を給湯室から見下ろした。年末らしく珍しく、仕事もなんだかやることに追われてバタバタ帰った。駅からの道、大きな業務用炊飯器を抱えて走る女の人とすれ違った。 どこかのお店でご飯がなくなりそうなのかしら。 その慌ただしさ…

貧しき憂い

聖なる方の生誕の日を目前にし、一言物申したく思い候。キリスト教信者という訳ではないが、子供の頃、日曜学校に通っていた。普段は子供讃美歌しか歌わせてもらえなかったけれど、クリスマス礼拝が近づくと、大人用の黒い表紙の讃美歌集の中の歌も歌わせて…

大人買い/よき友

徒然草の中で吉田兼好は言っている。 「よき友、三つあり。一つには、物くるる友。二つには医師。三つには、知恵ある友。」ハッキリ言うわね、兼好。しかし全く、物くるる友はありがたい。 山友達のおじさんが時々、ふるさと小包のようにして、自分で作った…

Do It Yourself

キリストの最期の7日間を題材にしたミュージカル「ジーザス・クライスト=スーパースター」の中で、群衆に「貧しいから助けてくれ」「歩けないから治してくれ」「目が見えないから治してくれ」と詰め寄られた若きジーザスはテンパって「自分で治せ!!」と叫…

物見遊山

歩き箱根駅伝もいよいよ4区。 平塚中継所は絶賛工事中のようだけど、どうするのかしら。 海に降り注ぐ光を横目に朝8時、心の中で号砲を鳴らしてスタート。 沿道のにゃんこ先生。 駅伝アナウンサー風に言うと、大磯は古くから栄えた保養地で海水浴場発祥の地…

クリスチャンでもないのに

「クリスチャンでもないのに そう思っていたけれど クリスマスは優しい気持ちになるための日だね」 と、マッキーは歌っていた。先日、クリスマスソングがものすごく好きで、年間を通じてレコード屋さんでクリスマスソングを探し続けた挙句、自分でリミックス…

魔法にかけられて

横浜の山下公園は観光地としてとても有名だけれど、なにぶん公園なのでトイレは公衆であまり綺麗じゃなかった。それで、横浜育ちの母は昔から山下公園に行くときは向かいのホテルニューグランドのトイレを使っていたらしい。まだ、母のお腹に弟が入っていた…

切っても切れない

二十歳の頃、一人暮らしをするにあたって、実家から包丁をもらった。母が、買ったはいいが「切れない」「木屋なのに!」「木屋ももう終りね」「名前負けだわ」と散々悪態をつき続けた木屋の包丁「團十郎」 確かに切れないので、そのうち包丁を買い換えたくな…

餡の秘密結社

アンコニスタ=アンクラスタ・アンコスキー(生年不詳)配偶者:ツブアンヌ あんこの普及活動にその生涯を捧げた。餡の秘密結社主宰。・・・とでも名付ければいいか。この胸の内に棲みついた、餡の伝道者に。 写真はリムスキー・コルサコフ。なんとなく頭に思い…

前略、厠の中より

中高生の頃の友人ゴトオの家のトイレには毎年相田みつをカレンダーがかけられていて、遊びに行ってトイレを借りるたびに、いつも含蓄のあるような、ないような言葉を投げかけられた。 それで毎回、深いため息をつきながらトイレを出て、「みつをが、つまづい…

~し続ける

~し続ける:keep ~ing、to continue ~ing 頻出イディオムにこんなのがあったっけ。一つの事を黙々とやり続ける、という事に子どもの頃から強い憧れがあった。 きれいに編んだ駕籠や鍋敷きを見れば、編み目を辿りながら「こういう事をして一生暮らしたいな…

言うことなし

徒然なるままに日暮らしパソコンに向かいて、心に映りゆく由無し事をそこはかとなく書きつくる日々。 こんな記事を見つけて、おお・・・と自省する相手を疲れさせてしまう・・・ムダに文章が長い人の特徴 - NAVER まとめ文章というのは長くするのは簡単だけれど、…

子やぎ日和

おおかみと七ひきのこやぎ―グリム童話 (世界傑作絵本シリーズ―スイスの絵本)作者: グリム,フェリクス・ホフマン,せたていじ出版社/メーカー: 福音館書店発売日: 1967/04/01メディア: 大型本購入: 2人 クリック: 11回この商品を含むブログ (57件) を見る ある…