己が下手さ
女子たち!マーガレットやフレンドの裏表紙でお馴染みだった、あの美子ちゃんが、日ペンのサイトで読めますよ!
こういう類のマンガは進研ゼミやパワーネックレスなどと同じで、「字が上手くなるとモテる!」「進研ゼミをやれば高校生活は恋も部活もバッチリ!」「このネックレスをつけただけで大金が!」と、若干宗教じみていて、「そんなウマい話があるかよ!」とバカにしつつ読んでいたものだったけれど、今になって、美子ちゃんヘルプミー!と思っている。
冬の初めに山友達のお姉さんがカイユボット展のチケットを下さったのだけれども、そのお手紙の文字の美しいことと言ったら!
縦書のお手紙をもらったのは久しぶりだ。流れるような文字で、おまけに素敵な百合の花の絵の便箋で。「やっぱりこういうのが大人の女性だな」と感嘆し、何度も手紙を取り出してその美しい文字を眺め嘆息した。お返事を書くのが本当に恥ずかしかった。
それで「字が上手くなりたい!」と思い、まずは練習帳を買ってきた。まるで知らなかったけれど、世の中は今、美文字ブームなのですってね。おかげで本屋さんにはテキストが何冊も置いてあった。選んだのはこれ。
30日でくせ字がきれいになおる ペン字練習帳 (TJ MOOK)
- 作者: 中塚翠涛
- 出版社/メーカー: 宝島社
- 発売日: 2011/12/05
- メディア: 大型本
- 購入: 2人 クリック: 2回
- この商品を含むブログを見る
30日でくせ字がきれいになるとのことだから、2週間くらいで少しは結果が出るんじゃないか。そうしたら年賀状は今までよりも綺麗な文字で書けるんじゃないか。
そんな計算のもとに12月から練習を始めて今日で29日。
わかったことは、「そんなに甘いモンじゃない」ということ。真っ直ぐな縦棒一本、微妙な角度のひとがしら一つ、満足に書くことができずに愕然とする。お手本をその通りになぞることさえ難しいのだ。
自分のあまりの下手くそさに、日毎にイヤになってきて、時には投げやりになぞったりする。この上手くいかない感じ・・・これはアレに似ている・・・私の苦手な体育!
そうか、美しい文字を書こうとすることは、反復練習により体に叩きこませる、非常にフィジカルな行為であったのだな。美しいフォームを身につけようと毎日素振りをするアスリートのような努力が必要なのだな。30日やそこらで結果が出るのは基礎がきちんとしている人だけなのだな。
こうなったらスラムダンクの桜木くんのように「シュート2万本です」くらいの勢いで練習するしかないぜ!日ペン始めちゃう?
・・・なんて思って冒頭に戻るわけですが。
いいんだ。
30日で上手くなりそうにはないけど、30日かけて、自分がものすごく下手くそだってことがわかったんだから。安西先生もこう言ってたもんな。
「下手くその上級者への道のりは己が下手さを知りて一歩目」
さすが、いいこと言うな、安西先生。