90億の神の御名

この世界のほんの些細なこと

2013-11-01から1ヶ月間の記事一覧

内緒のあんこ

一昨日、生協からこれが届いた。ふふふふふ。 どーん。富士には月見草がよく似合う。 あんこには夜更けの内緒話がよく似合う・・・気がする。 昔、父が出張で居ない日や帰りの遅い冬の夜更けに、時々母が「ねえ、おしるこ食べない?」と戸棚からゆであずきの缶…

先人の道

北海道北斗市のキャラクターがずーしーほっきーなる奇怪な生き物に決まったのですってね。 ほっき貝のお寿司をイメージしたこのキャラクターの米の部分は可愛い名前のふっくりんこ。目がロンパリなのは何故かしら。雑記帳:「ずーしーほっきー」北海道北斗市…

行きだおれ

かつて「路上で寝ている人がいます 注意!」と運転者向けに書かれた看板を見かけて驚いたことがある。どうやって注意しろというのか・・・。祖母曰く、幼き日の私ときたらどこでも眠ってしまう子どもだったそうだ。 「まめちゃんは、眠たくなると道端でもどこで…

愛される理由

オンディーヌ (光文社古典新訳文庫)作者: ジャンジロドゥ,Jean Giraudoux,二木麻里出版社/メーカー: 光文社発売日: 2008/03/12メディア: 文庫 クリック: 10回この商品を含むブログ (19件) を見るジャン・ジロドゥ作の戯曲「オンディーヌ」の主人公オンディー…

美しい感じ

「山路を登りながら、こう考えた。 知に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい。」 という文章で始まる夏目漱石の小説「草枕」を、カナダ人のピアニスト、グレン・グールドはこよなく愛したそうだ。「魔の…

闇の中

最近各所で流行中の自由律風に言うなら、「暗闇では、なにもかもが怪しい」いつかの春、ほどよく酔っ払って鼻歌交じりで桜並木を歩いていたら、木と木の隙間におばあさんがひっそりと座っていて、「ひいい!!」と息を飲んだ。もちろん彼女はただ、夜桜が見…

情熱の視覚化

何度も何度も頭の中で想像を重ねたので、まるで現実にこの目で見てきたような気持ちになっている場面がある。 それは「今日安心して河豚が食べられるようになるまでの軌跡」だ。なにやら「プロジェクトX」風だが、昔の人にとっては正に命がけで取り組むプロ…

変わり果てた姿

頂き物の柚子ジャムをおすそ分けしようと、実家に寄ったら、母が「あなたに渡す物があったはず!メモ、メモ!!」とバタバタし始めた。 そうして探し出されたメモには書いてあった。「まめさん:枕、お茶、うそ」 なに、その三題噺みたいなラインナップ…。し…

おとぎ話のリアリティ

この時期になると、周囲のお父さんお母さん達が頭を悩ませ、ため息をついて言う。 「クリスマスにサンタさんに何をお願いするの?って子供に聞いてるんだけど教えてくれない」「多分欲しがってるのはアレだと思うんだけど、クリスマスまでに変わっちゃったら…

ネーミング番長

道産食品を積極的に使用しているokkoさん(id:okko326)のブログに、ある日素敵な名前のお米が出ていた。その名も「ふっくりんこ」 ふ!ふっくりんこ!!なんとキュートなのでしょう! 北海道のお米と言えばななつぼしときらら397しか知らず、それだけでも…

映画の絵

何年か前、朝、たまたまつけたテレビで「水曜どうでしょう」の鈴井貴之氏が自分が監督した映画について「あの映画の中では画面のどこかに必ず電線や電柱などの人工物を入れたかった」と言っているのを見た。 映画ってそういう風に撮るものなのか、と思った。…

挑戦する生き物

ハンマー投げの室伏と同じ体育大で陸上をやっていた友人タキコと、いつか家で世界陸上を一緒に見た時、ふと、長らく不思議に思っていたことを口にしてみた。 「ねえ、どうして1秒でも早く走ったり泳いだりしたくなるのかな。どうして42キロも走ってみたくな…

自分の言葉

かの大江健三郎は、大学受験に失敗した事を母親に報告する際に井伏鱒二の小説「山椒魚」の台詞を引用して「なんたる失策!」と言ったところ「こんな時くらい自分の言葉で話せないのか!」と叱られたと言う。そのエピソードに大笑いしてから、私と母の間では…

つまらない人

友人ヤマダが婚活をしている。なんでも婚活サイトに登録をしてメールやり取りをして、気が合えば「会いましょうか」という話になり、会ってくるのだそうだ。 月初にみんなで会った時に、「中旬に婚活サイトで知り合った人とデートをする。相手は歴史好きの人…

火の玉

夜明けの街と新聞屋さんのヘッドライト。今日も「アイソン」と呟いて、朝4時に起きた。 近所の公園で、空に双眼鏡を向けて、今日はあの辺りにアイソン彗星がいるはずだ、と探していたら、目の端に大きなオレンジ色の光が映った。 北の空をすーっと長く横切っ…

おでん戦記

平成二十五年十一月十日、生協のおでんだねセット「ほっかほっかおでん」を主力とする練り物類、こんにゃく、神奈川上飯田の葉付き大根まるまる一本、シャウエッセン、我が家の台所土鍋前に集結。 大根の消費と、おでんというユートピア獲得に向けた作戦行動…

妖怪退治

休みの日の過ごし方と言えば惰眠を貪るのみであった若かりし日のこと。 起きた時には最早夕暮れ、ぼさぼさ頭としょぼしょぼの眼でとりあえずつけたテレビでは「おじゃる丸」が放送されていた。「また寝るだけで休日を消費してしまった」となんだか虚しい気持…

安くてくさくておいしいもの

「こわくて、くさくて、おいしいもの、なあに?」 このナゾナゾはなんどやってもおもしろいので、トットちゃんたちは、答えを知ってるのに、 「ねえ、“こわくて”っていう、あのナゾナゾ、出して?」 と、おたがいに出しあっては、よろこんだ。答えは、 「鬼が…

声聞くときぞ

びいと啼く尻聲悲し夜乃鹿 これは奈良の鹿を詠んだ芭蕉の句である。 空に響くその声は、おれには「いぎゅううぉん」と聞こえる。どう考えても「びい」には聞こえない。だが、偉大な俳人には「びい」と聞こえたらしい。 万城目学「鹿男あをによし」 10月の奈…

サッポロ一番にうってつけの日

土曜は同窓会があったので、夜はどうせ豪華ごはんなんだから、昼間はラーメンでいいや、とサッポロ一番を作った。まあ、作ったと言う程のものじゃないけど。今の時代、生麺に近づけた!とかなんとか言って、高級インスタントラーメンが世を賑わせたりしてい…

十二歳だった!

宮ヶ瀬湖。 小学生の頃、社会科見学か何かで行ったような気がする。昨日は、小学校時代の同窓会があった。昔はぼんやりしていて、国語の音読もつっかえつっかえしかしゃべれなかったような男の子が、すっかりビジネスマンのプレゼンのように如才なく話すよう…

きのこの食べ方

【ツキヨタケ】2008年9月、男性会社員(69)は山にきのこ狩りに行き、ツキヨタケを採取。翌日午前9時、玉子と炒めてパンに挟んで妻(57)と一緒に食べたところ、まもなく激しい嘔吐や腹痛に見舞われた。 山と渓谷社「きのこる」堀博美— kinoko.bot (@bot_kin…

バタフライエフェクト

【バタフライ効果】 通常なら無視できると思われるような極めて小さな差が、やがては無視できない大きな差となる現象のことを指す。 「ブラジルでの蝶の羽ばたきはテキサスでトルネードを引き起こすか」 「北京で蝶が羽ばたくと、ニューヨークで嵐が起こる」…

おいしい生活

ここ最近食べたものについて。妙義山の道の駅にすごい椎茸が売られていた。アメリカサイズのバーガーキングのバンズみたいな、直径20cm厚さ3cmくらいの巨大な椎茸。 なんという椎茸!と圧倒されつつ、巨大椎茸には手を出さず、手頃サイズの椎茸を買った。そ…

暗い夜のこと

おうし座流星群が見えると言うので、昨夜、ご飯を食べた後に外に出て、暗闇を求めて近所をふらふらと彷徨った。星を観に行こうとする時、いつも少しの後ろめたさと共に、あの震災の時に回っていたツイートが胸をよぎる。仙台の友の言葉。 「暗すぎて今までに…

気は心

あと10日足らずでお誕生日がやってくる、というある日、定期券を買いに行った駅の窓口で年齢を聞かれ、ちょっと困りながら「来週お誕生日なんです」と言ったら、駅員さんは「それなら今の年齢にしておきましょうね。気は心って言いますから」とにっこり笑っ…

知恵の木の実

それを食べると、あなたがたの目が開け、神のように善悪を知る者となることを、神は知っておられるのです。 旧約聖書 創世記 第三章五節 外国の本や映画で、無邪気にリンゴを丸かじりしてはポイと捨てるシーンに遭遇する度に、その無邪気さに憧れ、羨ましく…

プライスレス

星見のリベンジに、3度目の福島、浄土平へ。 紅葉もちょうど美しい時期。山の麓のヤマザキYショップは親切なご夫婦が経営していて、ポットにお湯を入れさせて欲しいと言うワガママなお願いを快く聞いてくれた。その優しさ、プライスレス。夕焼け。いつも、暗…

偉業の母

かつて、同僚たちと二ヶ月に一回くらいの頻度で「世界のご飯を食べよう会」を開催していた。和食、中華、イタリアン、韓国、タイ、スペイン…順調に続いたこの会が廃れたのはひとえにペルー料理のせいだと思われる。「えー、ペルー料理ってどんなだろうねえ」…

夢を叶える手帳

世間ではよく「手帳に夢や目標を書くと、それだけで夢が叶う」なんて言うけれど、思うにこれは、何か魔法が起きて宝くじが当たる、とか、曲がり角で王子様と出会う、とか、そういう事で夢が叶うんじゃないんだと思う。手帳に書いて、いつも見ているから自分…