脂肪という名の服を着て
よしながふみのマンガ「愛がなくても喰ってゆけます」の中に、脂ののったウナギを前にして「にくづきに旨いと書いて「脂」と読むんだぞ!」とみんなが心を一つにするシーンがあった。
そう、にくづきに旨いと書いて脂・・・。
誰しも多かれ少なかれ、日々脂の誘惑と戦いながら生きているのではないかと思う。完全に平伏し、こってり背油にまみれて生きる者、「いや、年のせいか、脂っこいものはもうねえ・・・」と言いつつも、時折狂ったように脂を求める者、「野菜中心の生活です(キリッ」とキレイ目女子アピールしながらも、うっかりプリングルス一缶あけて自己嫌悪に陥る者。
うちの父が「皮下脂肪の化膿」という、トホホな感じの病気で入院したのは先週のことだ。すでに退院したが、「糖尿の心配はない」という先生の言葉に小躍りし、退院後にプリンとキャラメルウエハースとあんかけチャーハンを貪り食べていたので、もう心配はしないと決めた。
そして母も最近検査入院したが、その際、医者に「脂肪体質。もう還暦でしょ?気をつけて」と冷たく言われたと憤慨していた。しかし、それでもかりんとうを手放さない。
ローソン モッチクリームドーナツ(製造元:山崎製パン) 105円
パン:ドーナツ。甘い。
クリーム:甘いだけ、という感じのカスタードクリーム
☆☆☆☆
どんなに身を肥やすことになろうと、命を削ることになろうと、それでも人はなかなか脂の誘惑には勝てない。なにせにくづきに旨いと書いて脂なのだ。
そんな脂の魔性によるものだろうか、クリームパンを置いていない店やコンビニでも、クリームドーナツならば大概置いてあるのは。
どこかしら時代遅れでレトロなイメージのクリームパンに比べ、おしゃれ感、メジャー感、ポップな感じをを漂わせているのも、身にまとったこの脂のせいか。
ただ甘いだけなのになあ。なのに、やっぱり、久々にこの脂っけのあるクリームパンを食べると「美味しい」と思っちゃうんだよなあ。口惜しいことに。
尚、同じ山崎製パンのクリームドーナツでもヤマザキブランドのものは、脂っぽすぎて胸焼けします。注意。
- 作者: よしながふみ
- 出版社/メーカー: 太田出版
- 発売日: 2005/04/16
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 7人 クリック: 164回
- この商品を含むブログ (514件) を見る
- 作者: 安野モヨコ
- 出版社/メーカー: 祥伝社
- 発売日: 2002/07/08
- メディア: コミック
- 購入: 5人 クリック: 129回
- この商品を含むブログ (123件) を見る