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90億の神の御名

この世界のほんの些細なこと

ふきのとうの花が咲くころ

ずいぶん暖かくなってきて、ベランダの雪割草はもう満開だし、今朝は雪柳も一つ二つ蕾が開いていた。

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これは去年雪割草を頂いてきたクリーニング屋さんの店先。

3月になったら、しそとコリアンダーの種を蒔こう、と思っていたのに、時折眺める暦には先月くらいからずっと「しばらく土をいじってはいけません」の文字が出ていた。
大犯土(おおつち)とか小犯土(こつち)とか言う名前で、草木のバイオリズムについて古くからの言い伝えらしい。
こんなに暖かいけど、種まきはまだかあ・・・と思っている最中に啓蟄があった。
こっちは二十四節季の一つ。wikipediaにはこう書いてある。

大地が温まり冬眠をしていた虫が穴から出てくるころ。『暦便覧』には「陽気地中にうごき、ちぢまる虫、穴をひらき出ればなり」と記されている。
柳の若芽が芽吹き、ふきのとうの花が咲くころ。


柳の若芽が芽吹き、ふきのとうの花が咲くころ。
wikiにしては詩的で素敵な言葉だ。そうか、ふきのとうの花が咲いているのか。
そうか、虫が出てくることもあるから、土をいじってはいけないのか。

そうやって、土の中の虫たちが目を覚まして動き出し始める頃、草木がどんどん「春だ!春だ!」と騒ぎ始める頃、どうやら私は逆に気持ちが引きこもりはじめるみたい。
あちこち出かけたり映画を見たり友達と笑ったりしながらも、心の中が大犯土、小犯土のようで、波風立てず掻き混ぜず声をたてず、じっと静かにしていたくなる。

大犯土小犯土の心持でじっと静かに、全身で春を告げる草木を眺めていた、啓蟄すぎの週末。
柳の若芽が芽吹き、ふきのとうの花が咲くころ、弟夫妻に女の子が生まれた。
名前は咲(さき)

新しい命がどんどん生まれだす季節
その力強さに少し驚きながらじっとしている。