90億の神の御名

この世界のほんの些細なこと

まめとかえるのゆうゆう散歩

お友達のかえるさんが「コスモスが見たい」と言い出す。先週の台風でずいぶんやられちゃったみたいだから、コスモスだけじゃなくて他のものも見れる場所にしないとね・・・と、浦賀から久里浜まで歩くことにした。
久々の赤い電車京浜急行。初めてこの電車に乗った時「浦賀って書いてある!ペリー!!」と衝撃を受けたもんだったけど、今、我々は正に浦賀に向かう所です。
窓の外を眺めながらかえるさんは上機嫌で「海よ~俺の海よ~」と加山雄三を歌っている。まあ、これからゆうゆう散歩する所だし、いいんだけど。いいんだけど。

f:id:mame90:20141011095945j:plain

浦賀駅は地味で小さな駅。なんだか遠くまで来た気持ちになる。
てくてく歩いて、対岸まで渡る渡し船(150円)に乗る。ここで、かえる姉さんのテーマソングはもちろん「矢切の渡し」に変わる。・・・知ってた。

f:id:mame90:20141011103000j:plain

もしも船着場に船がいない時には、待合室のボタンを押すと船が来てくれるというエレベーター方式。たった5分くらいだけど、船に乗れるとお得気分。
それからしばらく波止場を歩く。もちろんマドロスさんポーズで写真も撮る。これをやらずに波止場を歩くことなど不可避であるからして。

f:id:mame90:20080929210943j:plain:w250

大昔の灯台、燈明堂で海を見ながらお昼ごはん。遠くをタンカーやフェリーがひっきりなしに通って行く。東京湾にはこんなに船がいるのか、今でも船は重要な輸送路線なのか、と驚いた。房総半島がやけに近いことにも。

f:id:mame90:20141011120025j:plain

「あ、決闘」とかえるさんが指さして、砂浜へ駆けていくので、とんびと烏による食べ物の争奪戦をしばし観戦。やはり数の違いか、場数の違いか、烏が若干優勢。

f:id:mame90:20141011124743j:plain:w270 f:id:mame90:20141011124755j:plain:w270

そしてふりむくと何故か薬局の2階に鉄人28号。こいつ、リモコン一つで正義の味方にも悪の手先にもなるんだぜ。

f:id:mame90:20141011123557j:plain

開国橋を渡って海岸沿いを歩けば黒船食堂。
そうだよな、正しいネーミングだよな。加賀に行けばパチンコ屋だって「パチンコ百万石」、黒船来航の地なら食堂だろうがつり船だろうが「黒船」に決まってる。

f:id:mame90:20141011124656j:plain

そしてペリー来航記念モニュメントとペリー記念館のある、ペリー公園へ。
左が教科書に載っていたペリー。右はペリー記念館に展示されていた妊婦並の腹をもつペリー。

f:id:mame90:20141012092224j:plain f:id:mame90:20141011131740j:plain:w350

下が、ペリー記念館の入り口にある、補正のかかりまくった表情のペリー。
一体どれが真実なのであろうか。

f:id:mame90:20141011125537j:plain:w300

久里浜花の国はアップダウンの激しい丘陵。歩き疲れていたので、これに乗っちゃう。210円。車だけど汽車の音をたてて来てくれるよ。おじいさん車掌さんが張り切って切符を切ってくれるよ。どんな子供よりもウキウキして乗っちゃうよ。

f:id:mame90:20141011140351j:plain

通りすがりのわんぱくランドにはハンバーガー型のトランポリンがあった。ハンバーガーなんて初めて見た。なんとリアルな肉!

f:id:mame90:20141011140944j:plain

やりたい!あれ、乗りたいよ!と、またしてもどんな子供よりもはしゃいでみるが、かえるさんに冷静に「年齢制限あるわよ」と言われて我に帰る。・・・そうだね、アラフォーだったね、我々・・・。
悔し紛れに「でも、こどもの国には大人も行っていいんだよね。今度こどもの国に行こう!そして二人乗りの自転車に乗って、凧揚げして遊ぼうね」と子どもじみた約束を交わした。

f:id:mame90:20141011142734j:plainf:id:mame90:20141011143043j:plain

コスモスはやっぱり台風で結構なぎ倒されていたけれど、頑張って咲いている所もあった。そういう所を狙って、今度は「北の国から」のいしだあゆみポーズで写真を撮る。花畑での写真と言えば、アレですものね。

f:id:mame90:20141012093851j:plain:w300

赤い電車に揺られて、鞄のポケットに入れた貝殻を見せ合いっこしながら帰ってくる道々、隣の席では中学受験をするらしい男の子がお父さんと一緒に真面目な顔で難しそうな算数の問題に取り組んでいるものだから、彼の方がずっと大人だな、となんだか申し訳ないような気持ちになったりしつつ、ゆうゆう散歩、これにて終了。