長いものを巻いて
日本人で初めてネクタイをした人はジョン万次郎なんだそうだ。やるな、万次郎。
今日は春一番が吹いて、ずいぶん暖かくなってきた。
そのうちすぐにクールビスが始まって、男の人がネクタイをしなくなる。
「ああ、もう、あれがないだけでどれだけ楽か!!」と課長や主任はまるで中学生男子のように首を回しながら言うけど、その「暑苦しいあれ」があるだけで、どれだけ男性が素敵に見えることか。
クールビズが終わって、みんながネクタイをつけて来る日は「あら、今日はなんだか会社に男前がたくさん!」とウキウキするほどだ。
それでもネクタイ嫌いの男の人は多い。
朝の通勤電車の中でも、降りる駅が近づくとおもむろにポケットやカバンからネクタイを取り出して、窓に映る姿を見ながら慌ててしめる人もいる。
電車の中でお化粧をする女性には「家ですればいいのに」と眉をひそめるのに、電車の中でネクタイを締める男の人には「ふーん、この人はこんな顔してネクタイをしめるのね」と、なんだかちょっと秘密を見たような気持ちでほくそ笑んでしまう。ふふふ。
土曜日の夕方、街路樹にダーバンのネクタイが結ばれていた。
ずいぶん春めいてきたから、金曜日の飲み会ではっちゃけて頭にネクタイ巻いて帰って来た人がいるんだろうか。
それとも、通勤途中にポケットに入れておいたはずのネクタイを落としたんだろうか。そうしたらどうやってその日は仕事をしたんだろう。
ただクリーニング屋さんに持っていく途中で落としただけだろうか。あとで「あのネクタイなくした!惜しいことしたな」と思うだろうか。誰かからプレゼントされたものだったりするんだろうか。
もっと深読みすると、何かのメッセージ?黄色いハンカチ的な?
そんな風にあれこれ妄想をふくらませるほど、ネクタイは素敵。例え木に巻かれていたってネクタイは素敵。
男性陣には概ね不評で、「カレーにネクタイ突っ込んで大変な目に遭った!」とか「シュレッダーに巻き込まれた」なんて哀しいエピソードも聞くけれど、でも。
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