老婆の休日
休日に、スーパー銭湯に入り浸って贅を尽くせば「おっさんか!勘弁してくれよ!」と父親に溜息をつかれるし、友人とハイキングや町歩きに出かければ「完全にばあさんの行動パターンね」と母親に鼻で笑われて、いったい全体、歳相応の休日の過ごし方ってどんなものなのやら想像もつかないアラウンド40。
祖母からの忠告は「まめちゃん、気をつけなさいよ、全ての道は老婆に通ず、よ」
全ての道が老婆に通じているならもう致し方ない。
老婆は一日にして成らずとは言え、着実に老婆らしい休日を重ねている。
1月は友人と久々に三渓園に行って「三渓園、いい!もっと何度も来れば良かった!もう毎月来たい!年間パス買う!」と大興奮。
梅が咲いたらまた来よう、と思っていたけれど、いざとなると曽我梅林や小田原、皇居梅園坂、鎌倉・・・どれもこれもが魅力的に思え、熟考の上、鎌倉へ。
そして瑞泉寺。
ジブリアニメに出てきそうな階段。
山間なので梅はまだもう少し。
福寿草もまだ開き始めたばかり。
このお寺には庭園もあって、手入れが行き届いて雰囲気が良く、またしても「毎月来たい!」と、調子に乗る。
瑞泉寺の脇から天園ハイキングコースに入る。
お寺にいたときから気になっていた、ケコケコケコケコ!!!という声に、こんな鳴き方するのはどんな鳥かと目を凝らしたら、鳥じゃなくてリスだった。リスって鳴くのか。
まさにこの音。
そら、リスもここに住むわな、というレベルのどんぐり。
たまに芽を出して「やーまだ!!」みたいになってる。
これが「やーまだ!!」って言う人。花は桜木、男は岩鬼。
相模湾を眺めたり切り通しを通ったりして、ハイキングコースの終点は建長寺。
半僧坊の階段横には戦隊ヒーローの如くポーズを決めた天狗たちがいる。
ご立派な山門を出て、縁切り寺として有名な東慶寺へ。向かう道々、もうさだまさしが頭の中で歌ってる。♪今日、鎌倉へ~行ってきました~
ちなみに縁切り寺以外に「花の寺」としても有名なのです。そしてその花が目当てで私は足を運ぶのです。別に縁を切りたいわけじゃない。
寒桜は咲いているけど、梅はやっぱりまだもう少しみたい。
それで、ここでもやっぱり思う。「もう毎月来ちゃいたい!」
・・・老婆の休日は行きたいところばかりで割と忙しいわね。