90億の神の御名

この世界のほんの些細なこと

2013-04-01から1ヶ月間の記事一覧

先輩の教え

モンゴメリの小説「赤毛のアン」の中でアンとダイアナは腹心の友として、お互いに絶対に結婚しないと誓い合う。 「私たち、感じのいいオールドミスになりましょうね!」と。別にそう誓い合ったわけではないのだけれど、感じがいいかどうかはともかく、お互い…

運命

この前お花見バスツアーに行って、初めて新東名を通った際に、海岸線の平野部を眺めながら前の席のおじさんが言った。 「津波が来たら逃げようがないよなあ」心の中で同じ事を思っていた。 あの大きな地震の後では、誰でも皆、海岸線を見る度に、そしてあち…

上・京・物・語

東京というのは本当に不思議な街だ。 おしゃれなビルが立ち並ぶ大通りを一本裏に入っただけで、ドラマのセットみたいな、「今時これはないだろう」と言うような、古い、小さな家がひしめき合っている。 崩れかけた家が両隣の家に支えられてかろうじて建って…

お茶と宇宙と英国と

ずいぶん前に下のツイートが回ってきて、ほう、と思った。英国人が書いたお茶に関する本に、英国、中国、日本のお茶についての記述があり、日本だけおかしかった。英国はお茶を入れる温度や一緒に食べるケーキ、中国もおいしい淹れ方にこだわる。だが日本人…

その先の日本へ

私鉄沿線育ちの者にとって、JRとはなんとも無骨な電車に思える。 私鉄が野口五郎なら、JRは高倉健みたいな。 まあ、これは「私鉄沿線」と「鉄道員(ぽっぽや)」そのままのイメージだけど。 大昔からあるので駅も古いし、乗り換えもわかりにくい。にも関わら…

風林火山

会社で、昨日のお土産の「伊豆の踊り子」まんじゅうを配り、みんなに「ありがとう、ありがとう」と言われる中、私はこっそりムフムフしていた。 いいのよ、みんな、たんとお上がりなさい。私はね、私はね、家に信玄餅を隠しもっているのよ!!信玄餅。 なぜ…

蒼いうさぎ

思えば、うさぎに対する苦手意識が芽生えたのは、小学校時代の飼育当番の時だ。 6年生のお姉さんに連れられて、夏休みにうさぎの飼育小屋に初めて入った。 ドスドスと飛び回る白いうさぎ。お尻の周りは茶色く汚れ、目は赤く、口をもぐもぐさせている。 ひい…

約束

今週のお題「お花見」 有給をとって友達とお花見バスツアーに行ってきた。 三島大社、富士山浅間大社、身延山という、去年と全く同じコース。 桜にはちょっと遅い季節だし、あいにくの雨だったけれど、三島大社についたら随分小降りでこれもまた風情があって…

出来杉くんと松井さん

松井秀喜選手が国民栄誉賞を受賞したのですね。長嶋、松井両氏に国民栄誉賞:巨人:スポーツ報知私はどうもあの5打席連続敬遠の高校時代から、彼のことがあまり好きになれないのだけれど、前の会社の同僚は、心の底から松井を尊敬しているようで、ある日興奮…

コメディエンヌ

疲れてるのかしら・・・私。トム&ジェリーだとかディズニー映画のコメディタッチなお約束行動様式が無性に見たい。 追いかけっこして、気付いたら崖を通り越して空中で足をフル回転させながら、あーれー!と下に落ちていくやつとか、 走り出す前に一旦逆方…

春の悩みと言えば、花粉症と菜の花。 菜の花のおひたしや辛子和えがとても好きなのだけれど、あの旬の野菜は出始めから出終わりまで一貫して一束258円だ。 それを上回ることはあっても下回ることはない。少なくとも私は258円以下の菜の花を見たことがない。…

嘘の日

ホテルの、ふかふかで大きな枕に顔を埋めて眠る時は、いくつになっても、まるで孤独なお姫様のような気分になるものね。 そして、自意識過剰な少女の心持ちで、あの小説の最後の文章を思い出して眠るのだ。 おやすみなさい。私は、王子様のいないシンデレラ…